PAGE TOP

【うち漢方】陰虚体質|光和堂薬局

|陰虚体質

  • 陰虚

  • 1 陰虚とは

    陰虚とは、こころとからだを潤しそれらの働きを円滑にする水が不足して、皮膚や筋肉、神経、内臓などの細胞の働きが低下した状態です。

この体質の方を一言でいうと、「カラカラさん」です。
心身を潤すための水分が不足しています。水は、リンパ液や細胞間液、脳脊髄液、細胞内液など体液全般を意味しますので、皮膚や粘膜だけでなく、脳や脊髄の神経細胞、肝臓など内臓の細胞などを潤しています。

乾燥に弱いので、外気と触れる皮膚やのど、気管などにまず症状が現れます。アトピー性皮膚炎、慢性扁桃腺炎、口内炎、咳喘息や気管支炎などが起こります。また、内臓の潤い不足から臓器が熱を持ちオーバーヒートして、肝炎や膵炎、腎炎、肺炎などが起こります。

こころに潤いがないと精神的な余裕がなくなり、感情的になりやすく、すぐに怒ったり、イライラしたりします。動悸や不眠、めまい、耳鳴りが起こることもあります。

2 主な症状

陰虚体質の方が感じる主な症状は、次のとおりです。

  • のどの渇き
  • 乾燥肌
  • 痒み
  • 声枯れ
  • 空咳
  • ほてり
  • 熱感
  • のぼせ
  • めまい
  • ドライアイ
  • 疲れ目
  • 耳鳴り
  • 発汗異常
  • 排尿異常
  • 不安
  • 物忘れ
  • イライラ
  • 不眠
  • 性機能異常
  • 運動障害

3 主な病気

陰虚体質の方が罹る主な病気は、次のとおりです。

  • 気管支炎
  • 咳喘息
  • 肺気腫
  • 鼻炎
  • 花粉症
  • 耳鳴り
  • アトピー性皮膚炎
  • 高血圧症
  • 足つれ
  • 慢性肝炎
  • 過活動膀胱
  • 不安神経症
  • 不眠症
  • 勃起不全
  • 更年期障害
  • 自律神経失調症
  • 慢性腎炎
  • 糖尿病
  • 眼精疲労
  • 白内障
  • 緑内障

4 代表的な漢方薬

陰虚体質の方によく用いる漢方薬は、次のとおりです。

5 代表的な生薬

陰虚体質の方によく用いる生薬は、次のとおりです。

6 代表的なツボ

陰虚体質の方によく用いるツボは、次のとおりです。

7 養生法

(1)過度な発汗を控える

このタイプは、体中の水が不足しています。度を超えた運動やサウナなどによる発汗は、体液を消耗して乾燥をさらに悪化させます。唐辛子やコショウは、体を温め発汗させる作用がありますので控えましょう。

身体に水分が少なく痩せている方は、暑さ寒さが身にしみる傾向にあります。夏季は上手にエアコンを使い、体温の上昇を防ぎ、発汗を調整しましょう。冬季の乾燥時には、加湿器などで皮膚の乾燥を防ぎましょう。

(2)水分補給と保湿をこまめにしっかりと

陰虚の方はのどが渇きますが、飲むとすぐにトイレに行きたくなる傾向にあります。乾燥して硬くひび割れた地面に、水を流した時と同じ現象です。

乾燥して固まった土は、すぐには水分を吸ってくれません。霧吹きなどで水を細かく分散し放水すれば、固まった土も徐々に水分を吸収します。これと同じように、少しずつこまめに水分を摂取してください。

皮膚の保湿も、クリームやローションなど少量ずつこまめに塗るようにしてください。粘膜や皮膚の細胞の中まで、しっかりと水分が浸透するようにじっくりと時間をかけて潤してください。

また、細胞内へ水分を浸透させるためには、補給する飲み物や保湿ローションなどは、体液に近い状態にイオン濃度を調整したものがお勧めです。

(3)睡眠の質を高める

心に潤いがない陰虚の状態は、精神的に余裕がなく、不安感や焦燥感が起こり、疲れているのに眠れず、熟睡感の少ない夢の多い浅い眠りになる傾向にあります。

睡眠は、眠ろうと思えば思うほど眠れないものです。睡眠の第1の目的は、身体を横にして、筋肉と心臓、骨格などを重力から開放して、身体を休めることにあります。脳を休めることも大切ですが、まずは身体を休めることに集中してください。

6~8時間身体を横にして休めば、たとえ脳が睡眠していなくても、十分に元気になれます。安心して身体を休めてください。

また、腹式呼吸がお勧めです。

夜就寝前に仰向けになって、手足をやや広げ伸ばして、ゆっくりと鼻から吸って、肺に入った空気をお腹に一度溜めて、そしてゆっくりと口から吐きます。徐々に呼吸を深くゆっくりとするようにしてください。呼吸を意識して雑念を払います。これを10回程度繰り返してください。

呼吸がゆったりと落ち着くと、脈拍や血圧も安定して、自律神経の副交感神経が優位になり、睡眠しやすい状態になります。毎日継続すると必ず変化があります。是非実践してみてください。

8 証(しょう)に分類

陰虚体質になっている方は、体内の臓腑が弱っている可能性があります。弱った臓器と結びつけると、次の証(しょう)に分類することができます。

ご自身の体質を、証まで分類できれば、より的確な治療方法が見つけられます。

  • (1)肺陰虚

    肺陰虚

    肺や気管、皮膚、粘膜の水が不足して炎症を起こし、呼吸機能や皮膚バリア機能が乱れている状態です。

  • (2)腎陰虚

    腎陰虚

    腎臓や副腎の潤いが不足して障害を起こして、腎機能や副腎機能が乱れている状態です。

  • (3)肝陰虚

    肝陰虚

    肺や気管、皮膚、粘膜、副腎の潤いが不足し、炎症と障害を起こして呼吸と副腎が乱れている状態です。

  • (4)心陰虚

    心陰虚

    肝臓と目、筋肉の潤いが不足し障害を起こして、肝機能や運動調節機能が乱れている状態です。